インタラクティブ・サイネージ 「The Coming Future ~来たるべき未来」完成

株式会社 富士通アドバンストエンジニアリングの40周年記念事業として白井研究室と共同でインタラクティブ・サイネージを開発いたしました。

2017年10月2日に完成式典を行い、富士通アドバンストエンジニアリング本社受付(新宿パークタワー18F)に常設されております。

インタラクティブ・サイネージ
「The Coming Future ~来たるべき未来」

インタラクティブ・サイネージ「The Coming Future ~来たるべき未来」は、(株) 富士通アドバンストエンジニアリング(以下 FAE 社)の創立40周年記念事業のインタラクティブ・サイネージとして制作された映像作品です。ファクトリーオートメーション技術の会社における 40周年にふさわしく、20年後である2037年の「未来の工場」を描きます。
20年後の未来では過去の従業員の知識や経験を「AIタクミ」と呼ばれる人工知能として蓄積し、量子コンピュー タを用いた複雑な演算をパートナーロボットが仲介しながら処理しています。そして、その工場で働く女性新人・ルーシーはたった一人で「空飛ぶ車」を、今まさに量産しようとしていますが…….

 

「Project JARVIS」

FAE社のエンジニアの方々のインタビューを元に、実現されるであろう未来の世界設定を行いました。FAE社の全面的な協力を得て、社員それぞれの「FAEの20年後の未来,どんな未来にしていきたいか?」について、メッセージデータベースを構築しています。

「Project JARVIS」は第4世代多重化不可視映像技術「ExField」を使用したインタラクティブ・サイネージシステムであり、ショートアニメーションを表示するメインディスプレイを補足するサブ・ターミナルとして機能し,映像視聴中の体験者に接触することなく意思を伝えることができます。現在の社員(もしくは新卒採用面接時の学生など)が「未来の先輩社員」として,20年後の後輩社員・ルーシーとコミュニケーションをとるための装置としての役割を持っています。

 

展示はFAE社のアイディアを加えて、さらに進化し、プロジェクションマッピングと統合された体験として長期間にわたりお客様をお迎えするシンボルになっています。

 

スタッフ

映像監督:村上寛光
アニメーション・キャラクターデザイン:オ・ソロ
サウンドデザイン:滝野ますみ
声:大和田仁美
JARVIS開発:山口聖也
UX開発:Jose Luis Abreu
プロデューサ補:Rex HSIEH
プロデュース:白井暁彦

協力:神奈川工科大学 情報学部 情報メディア学科 白井研究室
提供:(株)富士通アドバンストエンジニアリング

 

開発の中心として貢献した白井研究室 4年生・山口聖也さんのコメントを掲載します。

先ず、最初に
この度は、このような素晴らし機会を与えていただいてFAEの皆様へ重ねて感謝したいと思います。
本当にありがとうございました。

私自身の話になりますが、今回の取り組みは自分にとって新しい発見や反省の連続でした。
特にFAEの皆様との作業を通して、「納期を守ることの重要性」を改めて痛感しました。納期を守るために何をしなければならないのか、最優先にすべきこと、切り捨てるという決断など、プロジェクトの取り組みを社会に出る前に経験できたことは、かけがえのない財産になったと思います。

今回の作品、THE COMING FUTURE は白井研究室で開発したExFieldという裸眼多重化映像技術とデジタルサイネージを連携させたエンタメ作品です。
まだすこし粗削りな部分もあるかもしれませんが、皆さんが楽しんでいただけることを望んでいます。

最後にこのような貴重な経験の機会を与えてくださったFAEの皆様へ白井研究室一同、重ねて感謝申し上げます。ありがとうございました。

立つ位置によって映像が変わるインタラクティブサイネージ「JARVIS」を使って「未来の後輩」からの質問に回答していきます。

「AIタクミ」は実在するFAE社の従業員の皆さんにご協力いただきました。社員一枚一枚の写真や働く上での信条、未来へのメッセージがデータベースになっており、代表的な社員の回答は本人の声を収録しています。生々しい年輪のある声で「未来の後輩」にヒントを与えています。